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自分らしく生きるために“揺るぎないもの”がほしい。エルメス「シェーヌ・ダンクル・アンシェネ」、カルティエ「サントスオクタゴン」に込めた思い

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連載「キャリアに寄り添う名品」では、ジュエリー・ウォッチ・バッグなど、仕事を頑張るあの人のそばに寄り添う、名品とのストーリーに迫ります。第5回目は、本企画を担当するライターMiyuに、パラナビ編集長の岡部がインタビューを敢行。「あの頃の自分」をゆっくりと思い出しながら、愛用品について語りました。

  • 今回の名品

シェーヌ・ダンクル・アンシェネ/HERMES(エルメス)
サントスオクタゴン/Cartier(カルティエ)

先が見えない不安の中で出会った、シェーヌ・ダンクル・アンシェネ

——今回は、2つのアイテムを紹介してもらえるとのことで、まずは、エルメスのリング『シェーヌ・ダンクル・アンシェネ』との出会いについて教えてください。

「キャリアに寄り添う名品」といいつつ、自分自身が大したキャリアもなくて恥ずかしいのですが。私は4年前に上京して、そこからフリーライターとして働いていますが、このアイテムと出会った当時は地元で会社員をしていました。

オウンドメディアのコンテンツディレクターをしつつ「この仕事は向いていると思うけど、いつまでこの会社で働くんだろう」と思いながら働いていて。ただただ仕事に追われる日々に、虚しさと先が見えない不安を感じていたんです。

これからは「こういう生き方をするんだ」という揺るぎないものが欲しいと考えていた中で、エルメスの『シェーヌ・ダンクル』というモチーフの存在を知りました。エルメスが好きな知人を通じて知ったと記憶しています。

シェーヌ・ダンクルは、船から降ろす『碇(いかり)』から着想を得たモチーフで、それを知って「私も人生の中で“碇”を降ろせるような何かを見つけたい」と思い、そのモチーフに強く惹かれました。また、鎖が連なっている様子も、これまでのバラバラな経験をつなげて一つの力にしたいという思いにぴったりだったんです。

——シェーヌ・ダンクルはブレスレットが有名ですよね。なぜリングだったのでしょう。

ブレスレットは自分のファッションにはちょっといかつすぎてマッチしなかったんですよね。あと、長く愛用できるリングが欲しいとずっと思っていたので、買うならリングかなと思いました。

購入したのは2021年だったのですが、当時からすでに入手困難で、ブティックに行けばすぐ買えるというものではなく、また地方在住だったこともあってオンラインショップで買えるタイミングを狙っていました。

するとあるとき、なんとなくオンラインショップを覗いたタイミングでアンシェネがあったんです。ただサイズもわからず、突然の出会いにオロオロしている間にリアルタイムでどんどんあらゆるサイズの在庫が消えていき、残っていたサイズの中から「エイヤ!」でポチったら、“Merci!”(※購入完了時に出るメッセージ)の画面に辿り着いていました。

——サイズもわからないのによく買いましたね(笑)。

ほんとですよね。まぁ、どっかの指には入るだろうと(笑)。結果、一番着けたかった人差し指に入ったのでよかったです。

——実物を見ずにオンラインで購入したわけですが、使ってみてどうでしたか?

購入してから5年が経ちますが、今も出かけるときは欠かさずつけています。私にとっての一番のお守りアイテムですね。それなりに重さと厚みがあって存在感があるし、やっぱり本物はシルバーでも満足感が違います。銀座のエルメスに持っていくとその場でクリーニングしてもらえるので、メンテナンス面も問題ありませんでした。経年とともにくすんできた感じも好きですけどね。

あとはこれを着け始めてから「碇を降ろしてもいい場所」が見つかりました。ライターの仕事がそれです。また、これまでの経験も今の仕事の中で一つひとつが活きていて、統合できてきたなと感じています。このリングを見ると「あの頃の自分」を思い出して、つらいことがあっても踏ん張らなきゃなという気持ちにさせてもらえます。

生まれ年と「8日生まれ」の運命。サントスオクタゴンが授けた“自分らしさ”

——あともう一つのアイテム、カルティエの『サントスオクタゴン』についても教えてください。

これは2本目に購入した時計です。1本目の時計のテーマは「40歳の自分が似合うようになっていたい時計」として、ジャガー・ルクルトの『レベルソ・デュエット』を購入したのですが、2本目の時計として、自分そのものを現すという意味で生まれ年の時計をお迎えしたいと思っていました。

そんな中で出会ったのが、カルティエの『サントスオクタゴン』です。この時計は1980〜90年代の約10年間しか製造されていなくて、1987年生まれの私と同年代なんです。

らに、私は8日生まれなので、八角形のオクタゴンケースであることにも強いご縁を感じて。何より、着けたときの「これは自分のための時計だ」と思わせるようなしっくり感と、潔いかっこよさに、その場でお迎えしようと心が決まりました。

自分と同年代に生まれて、今に至るまで同じ時代を生きてきたこの時計は、どんなときも「自分らしく」あれるためのお守りのような存在です。この時計が、いろんな仲間にも出会わせてくれた気がします。

——同年代の時計なんですね。デザイン面ではどのような点が気に入っていますか?

まずはサントスらしいブレスレットですね。キラッとした感じがすごくかっこよくて、佇まいに色気があります。デザインそのものはあんまり「女」っぽくなくて、サイズが控えめというところがいいです。それもなんだか、車・時計・ギターといった「男っぽいもの」が好きな自分らしいかなと。

あとはシルバーとゴールドの両方が入っているので、他のアクセサリーとのコーディネートがしやすい点も気に入っています。ヴィンテージなので文字盤が少し焼けているのですが、その感じもすごく好きです。

——日常をともにするアイテム探しがまるで「自分探し」のようですね。

私は生き方もスタイルも「自分らしさ」をずっと探しているのかもしれません。それは年齢を重ねても変わらない部分、年齢とともに変わっていく部分、両方あると思うんです。

こういうアイテムでは、モチーフで変わらない部分を表現して、素材や使用感で変わっていく部分を表現して楽しんでいけるといいのかなと思っています。自分自身も、その両方を楽しみながら年齢を重ねていけたらいいですよね。

過去の集大成か、未来への投資か?あなたの「名品」が知りたい

——この「キャリアに寄り添う名品」の企画は、今後どうしていきたいですか?

こういうエピソードのある名品って、「これまでの自分の集大成」となるアイテムと「これからの自分を奮い立たせてくれる」アイテムの2パターンあると思うんです。どっちのパターンも素敵だなと思うので、もっといろんな方を取材してさまざまなエピソードを集めたいですね。

それは必ずしも高級ブランド品である必要はないと思うんです。とにかく「自分なりのこだわりを持って選んだもの」であることが大事だと思うので、そういう思い入れのあるアイテムをお持ちでご紹介いただける方は、ぜひXのDMまでご連絡お待ちしています。

Miyu(みゆ)●パラナビ編集部・エディター。フリーのライター・コンテンツディレクターとして活動。いしかわ観光特使として故郷のPR活動も行う。X:@miyukii_tw

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